さよなら世界/信咲
 
きらびやかな街を歩いてると
不思議な気持ちになるのは
人ごみの中にいるほうが
ひとりぼっちを感じるから

夜の空気に身を溶かして
自分がとても悲しく感じたけど
つくりもののメッキを剥がせば
みんな一緒の悲しい色に見える

街の灯りを見ていると
やさしい気持ちになれるのは
時々君のことを思い出して
ぼくも「笑いかた」を思い出すから

冷たい空気を吸い込んで
自分が惨めに感じたけど
君の悲しい顔が頭に浮かんできて
余計に自分が弱く思えた

暗闇の中に隠れてみても
何にも解決しないね

痛みを分け合うことだけが
優しさを教えてくれたよ
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