⇄(複線)/
凛々椿
いつも同じ喫茶室で
少しだけ君に
嫉妬を
さようなら
東口にて
いつだったか
ともに耳にしたあいのうた
すべてはそこに 苦みは添えられていた
右足を摺りながらひかりを追う
東西連絡通路
E7出入口の表示はかわらずオレンジと黒の点滅を繰り返している
今宵は新月の雪だよ
君は見つめるだろうか
青白く
照らされることのないうつくしさを
黙々と降りつむばかりの
血に染む音は
浮き沈むこころの
秘めごとに似ている
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