あの時、生きることが第一だった/鵜飼千代子
 



自分が書きたい詩を書くこと
読みたい詩が読めること
それだけの為に
命をかけていた



「おしん」の最終回のように
かつて、我慢に我慢を重ね
頑張る姿が人の感動を
呼んだのかもしれない少女も
年老いて「説教臭い」
老害になるのかな



まだ終わっていない
自分の中での闘いは
生涯のライフワークとして
焦ることはしないけれど



何だか涙が出た



専業主婦センスで押し出せなかった
わたしがにおわせただけで
言葉では伝えられなかったこと
社会人での経験を駆使し優しく
余すことなく共有してくれていて



零下で
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