カゲオクリ/
ボトルシップ
夏雲が焼けた匂いの午後に僕らはシャツを脱いで
世界の瞬きに姿をくらます
がらんどうのまま揺れてる液晶ランプの形はつかめない
輪郭の無い感情はそれでも溶け合うことは無く
だからこそ僕たちは孤独では無いのだという漠然とした確信
詰め寄るように、巻き込むように、眺めるように
その時は遠く
60光年先の僕たちの死は、今頃銀河の先を漂うことさ
暮れないで、見せないで、映えないで
想いが霞む
夏の空に立ち昇る幻に重なる
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