まるしかく人間論/ただのみきや
四角い団地が建ち並ぶ
その中には四角いドアが並んでいて
ドアの向こうには四角い部屋が連なっているのだが
暮らしているのは どこか
丸みを帯びた人間だ
四角い暮らしに疲れてくると
人は壁の外へと思いを馳せる
かもめたちが競う岬で風に飛ばされそうになりながら
地球の円さを感じてみたり
深緑の世界で切株に腰をかけ
まるい木洩れ日たちと戯れてみたり
儘ならないからこそ 尚さらに
だがどういう訳だか
人は四角四面のカタチを作らずにはいられない
(資格が無ければ失格だ! )
これこそ理想形と言わんばかりに
自分ギュウギュウ押し込める
格式張ったり気張
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