【HHM参加作品】きみはゼロ年代最高のカルトホラー『バーサーカー』を見たか/古月
めの芝居だったのだろうか。
ブレインの巨大な脳の中身は空っぽだった。
そこからアルファベットの記された木製のブロックがポロポロとこぼれ落ち、そのうちの幾つかがティナの足元へとにじり寄って、ひとりでに単語を作った。
L O V E
愛している。
ティナはそれを、思い切り踏みつけた。
ふたたび足を上げると、ブロックの文字は「 H A T E 」に変わっていた。
手品師もびっくりの奇跡である。
こうしてブレインを殺したティナは、壊れたレコードの音が空しく流れる部屋を後にした。
いよいよ反撃開始だ。
■ 殺人鬼vs老人
一方その頃、家の外には殺気に満ちた老人バイカー軍団が
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)