【HHM参加作品】きみはゼロ年代最高のカルトホラー『バーサーカー』を見たか/古月
 
によって作られた人造人間なのだった。
「僕をもっとまともに作ってほしかった・・・。ごく普通の生活をしたかった・・・」
遠い目をして呟くブレイン。
「自分が普通だったら・・・町に溶け込めるだろ?」
哀愁漂う名シーンである。
ぽわわわ・・・ブレインの顔のアップから、上空へとパンするカメラ。
そして、ここからブレインの妄想劇場が始まる。
はたして彼の憧れる、ごく普通の生活とはなんなのか……。
ポップでファンキーな音楽が流れ始め、場面は一転して、真昼間の大都会である。
人ごみの中を、遠くから誰かが走ってくる。
それは誰あろう、大きく手をひろげて満面の笑みを浮かべるブレインだった。

[次のページ]
戻る   Point(1)