【HHM参加作品】きみはゼロ年代最高のカルトホラー『バーサーカー』を見たか/古月
 
鳴ったことを詫びると、「一時間後に来るよ」と言い残して、ブレインは寂しそうに部屋を出て行った。
それは完全に恋であった。
まあそれはともかく、キモ男なんて最初から眼中にないティナは、とにかく脱出することだけを考えていた。
根気良く、部屋の床を調べていると、なんと地下へと通じる扉が見つかった。
どこに通じているにせよ、この部屋にいるよりはマシである。
ティナは意を決して、地下へと降りていくのだった。

地下には四つんばいでやっと通れるくらいの、板張りの狭い通路があった。
感じとしては『ダイ・ハード』の通風孔を思い浮かべてもらえればいいのだが、それにしては色とりどりのイルミネーションで
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