[Drawing]/東雲 李葉
梅雨入りが近いそうだと話しながら、
始まりはどうしてか背景から。
君の背には迫る波より漂う波。
人影に空いた真白には今はさみしさを埋めている。
机の荒れた表面が直角に日差しを反射する。
甘えるときは丸く吠えるときには尖る輪郭。
猫のようで犬でもあるまぜこぜの君。
大切にしても傷んでしまうならいっそ傷つけてしまいたい。
代わる代わる死に鳴く蝉をバックミュージックに、
黒い両目はいつだって明後日を向いていた。
向こう側かあるいは横か。いずれも僕ではない人へ。
龍の目を込める面持ちでそっと僕を瞳へ閉じ込めた。
描いても描いても、
君は君のまま。
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