なにもみてません/赤青黄
あなたなんてもうしらない!
カツカツカツとヒールで足音を立てる
ガツガツガツとカツ丼を胃の中へ押し込める
パッパとふりかけと塩、それから胡椒を振ったらくしゃみしちゃって
ああ、ここは醤油を掛けるべきだったねと
少し後悔する
そんな僕を見かねたか彼女は
ティッシュで僕のダサイ柄のTシャツの上にかかった
今は染みになったコーヒーをふき取ってくれた
別に彼女は付き合ってる彼女ではなくて
たまたま喫茶店で相席になった通りすがりの女性なんだけど
文字で彼女って書くと
どうも誤解されやすいから、なんとなく嫌だよね
あっ
でもそれって、きっと日本中の男女が愛に飢えているって証拠かも知れないね
わらぃ
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