凍結する時間。/元親 ミッド
 


それは、女性ものの下着であった。



凍りついた空の下で

凍りついてしまった僕の時間。

空にへばりつく霜のような雲と同じく

「それ」をつまんで立ち尽くす僕。



「え?」



っと、それを落とした冷たい風を探して

僕はキョロキョロしたが

そこで目に入ってきたのは、

訝しい表情で、距離をとってすれ違う

OL風の女性だった。



「え?」



これじゃぁ、まるで僕が

ただの変質者か

下着ドロボウに見えるじゃない!?

違う!!違うんだ!!



それを救ってくれたのは


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