ヘイト/ボトルシップ
君と出会った12月30日、僕の胸には檸檬が埋め込まれた
それは彼の言葉で言えばきっと時限爆弾。
でも僕に言わせればもっとおぞましい何かだよ。
心臓のすぐとなり、拳一つ分のスペースを陣取って、
眠れぬ夜の針を刻むんだ。
初恋の記憶を切り刻むんだ
あなたが淡い期待を持たせ続けて
裏切り続けて
一生涯に渡って僕を殺し続けても
別にかまわない。
夕暮れ、誰もいない公園のブランコに乗りながら
母親譲りの君の低い声が僕に耳打ちしたのはね
「心の消し炭を焼き尽くして、
自由と抱き合わせの孤独を丸呑みにして、
ただただ強く生きれるようになって。
そんな日がもしも来たなら私を迎えに来て。」
温い夕日。カラスの死骸。眩しさ。
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