あかね/
もっぷ
一月も終わりの午後五時
ひとは空にさよならの意味をみる
悟っていますとしるしを頬にのこし
そんなものを持っているさいわいなひとならば
家路へ、と
かなしさは漆黒へは入り込めない
だからいまだけと耐え忍んで
勇気があるのなら時計は地面に叩きつけてしまい
宵居のネット通販でふたたび次の時間を物色する
燃える永遠あるいは橙
夕空はいろいろに呼ばれ
わたしは茜音、と呼ぶ
そのこころ知っているかい?
きみはこたえてくれたことなんてない
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