春遠からじ/もっぷ
 
梅の便りを公園は
おとなこどもに知らせてる
いやいやまだだという冬は
春遠からじと知らないで

そのうち自分のこころとは
うらはら泣いて泣きやめず
どうしてなにがかなしいか
問うても問うてもわかるまい

梅の蕾があわれんで
いつか隠れてしまおうか
もうその時には手遅れで
待たれた自分を隠せない

わけもわからず泣く冬に
空は無力の灯をかざす

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