今もどうやら生きている/番田 
 

気づけば内定していた印刷会社で
ぼんやりと ひたすら ローテーションワークする 
詩をひたすらにノートに書くように
目を刺す 昼の強烈な日差しだけは 二月の初旬は貴重だった


だけどこれからどこにいくのだろう
ねえ 昔部落だったんだよ ここは と君
だけど 見回しても 女子供が 行き交う通りの中で
僕にはその意味がさっぱり わからなかった


いつも 手から失うことばかりだった
芋ではちきれそうなビニール袋を手に持って 
いつも 職安のわら半紙に刷られた求人票を握りしめていた
そして 歩いてきた 北の凍てつく氷の道を


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