万有引力/寿
ても)
それはもう僕なんかじゃなく
恋した熱さも過ぎ去った細胞の残骸でしかない
抱きしめることも
たぶんもう僕じゃないから意味なんてないよな
光の奥に流れる時間はあまりにも優しい嘘つきで
星なんてもうとっくになかったりして
神様、遠すぎるよって呟くんだろう
あの光の奥にいることは確かなのに
越えられない
すぐそばにいるのに
信じられないほど遠くにいる
求めあっても触れることなんて永遠に叶わない
これが孤独じゃなくてなんと言うのだろう
好きになった人には
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