発見/yamadahifumi
言葉なく花の上を彷徨うものは何か
言葉より上等なものとは何か
君の髪の煌めきとは何か
人々の哄笑にふと射す
あの影とは何か
君がキスの時、赤らめる頬とは何か
僕の厚顔無恥とは何か
僕が僕であるとは何か
僕が一人の人間であるのに
宇宙一孤独であるということは何か
人々の只中にあっても何一つ物言えず
少しずつ後退していく僕の影とは一体何か
そんな中、寂しさを覚えて伸ばした君の手の
毛細血管の中を流れる温かな血とは何か
どんな冷血な人間にも流れている
太陽のような血とは何か
僕とは何か
君とは何か
人々とは何か
僕は答えを探し求めてはいない
僕はずっと「問い」を探してきた だから
この疑問符だらけの世界で 僕は
君という一つの答えを発見できるかもしれない
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