冬至/ポチットナーー
 

電車を待つだけの存在になっている
 自分に気付く未明のホーム


声が聞きたいときに限ってマナーモードになっているから
 余計会いたい


生駒山の向こうに広がる
 大阪の夜景が空を黄色く濁す


足元が覚束ないほど憂鬱な朝も
 吊り革にしがみついて


新着のメールが届く度毎に
 「僕」の時間が失われていく


windows server 2003も
 日々を恨んで溜息をつく


空耳で内線電話が鳴っている


TFTモニタの向こうで怒鳴りあう
 喧騒を拾うサーチエンジン


梵鐘の響く盆地に冬至り
 枯葉集めし頬も色付く

戻る   Point(0)