パーティー/ナラ・ケイ
 
夢の中で
パーティーに出かけて
来ているはずの彼を探した
部屋はほの明るく
音はない

彼によく似た人が
何人も現れるのだが
みな少しずつ違っている
どうして見つけられないのか
自信が揺らいだ
知っていたのは
ほんとうの彼だったのかと

自分だけが彼を見つけられる
ほんとうの彼を知っていると
言いきかせながら
彼を探し続けた

目が覚めて
夢で逢った
彼によく似た人を思い浮かべた
やはりどれも彼であったと思えた
少しずつ違う彼は
少しずつの彼であり
どれもほんとうではなかったかと

少しずつの無限の彼に
永遠に出会い続けたい
この一瞬の思いが
どんなに儚いものか
知っていても

パーティーは無数に開かれる
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