いつか忘れ去られるひと/
HAL
いう
罵倒の言葉でしか呼ばれなかったとしても
そう呼ばれることを受け入れ彼等は
海の向こうで慣れない慣習と
理解の困難な言葉を駆使して
己の責を会社のため家族のため
そしてこの国のために全力を注いできた
そして昨日そんな彼等たちがテロによって
なんの罪も非も責もないのに殺された
数日後にはその出来事はメディアから消え
その心痛を憶えているのは家族たちと友人だけだと
確信と彼等への哀悼を抱いてぼくは想っている
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