はんぺん/
赤青黄
たくない
明るい日差しがほほを白く染めるあさが
みんな、大嫌いだって
ままが僕にそう教えてくれたのは
十五年前の話
ばらばらになったはんぺんの群れ
蟻の方が統制がとれているのではないかと思わせるくらい
それはドミノではなく
ただの練り物だった
星空が十二時の方向に傾く真夜中のこと
僕達は机の上から伸びる小さくとも確かでまっすぐな光、
その光の存在を頼りにしながら
ドミノを並べていくことをし続けるほかどうしようも無かった
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