【HHM参加作品】端麗に折りたたまれた見事な生活/るるりら
ときに簡単ではない。相手の心を脅かすのではない 物言いで 言うことさえできれば、どんなにか良いに 違いないだろうにと、 不平不満もないだろうに、などといった 生活のさまざまのところで湧いては消化しきれぬ憤懣のことを 私はこの詩を繰り返し 読むことで、その私の憤りに 御線香をあげたのかもしれない。そして、日の当たる場所に住む魂の道程を 私は この詩に見出した。
【遠くの山から湧き出た一本の清水で丹念に水みちをつくり、日ごと適量の汗をかき、ふくよかに笑い、
小首を少し傾けて悩み、夢食い虫にならず、体内を巡る数億の血の道を日々めぐらせるための質素な食事を行い、麓に放牧された幾千の羊を数
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