詩の音/朧月
私の詩を
だれかが声にだして読んでくれたら
いいとおもう
大きな
大きな声で読んでくれたらいいとおもう
この私の両の耳にも
きこえるように はっきりと
よんでくれたらいいとおもう
詩は
きかれて一人前になるのか
それはずっと私の想いだった
そんなことはない
そんなはずはない
私は否定したかった
文字は文字のままで
存在してよいはずで
それでも
私の詩だって起き上ってほしかった
私の心まできこえてほしかった
だれかが私の詩を
声にだしてくれることを願っています
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