サーカスのおはなし/……とある蛙
や空中ブランコ
象の曲芸が終わった頃
あのピエロのじいさんが
大玉に乗ってやってきた
ピエロはいつも花形で
今日も、泣いたり 笑ったり
彼の顔 いつも化粧は涙顔
今日も、泣いたり、笑ったり
でもいつも失敗ドジばかり
それを見ながら観客は
「あいつ莫迦だなぁ」
「まぬけだなぁ」
「ホントにおかしな動きだなぁ」
それでもたまにとんぼを切ると
僕らはみんなは大はしゃぎ
ところが
ピエロのじいさんが
大玉からすべって倒れたら
そのまま動かなくなってしまった
それを見てまた大笑い
涙を流して大笑い
それでも
ピエロのじいさんは
そのまま仰向けで動かな
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