「ちくわ男と紳士」/ドクダミ五十号
 
処へと

更に考える

所詮

ちくわである

骨に管を足して肉で覆う
口から尻に至る「穴」を持っている
それどころか
至るところに穴を持ち
穴を満たしては
穴の満たしを失い
決して満ち足りぬものだと

具現は実に
ちくわ男にも
紳士にも

ちくわ男の穴の一部を
満たす答えはあっただろうか?

状況とは別に
ちくわ男の鼻孔は
春の花の香りが風によって
一時ではあるが
満たされていた事は些細な事と
時は過ぎるのであった





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