あずきの恋人 (連載?)/たま
 
いると思う。だから、ぼくも、もういちど、あずきさんに会いたいなって……、うそじゃないよ。」
 うん。うれしい……。
「さぁ、あずきさんちまでぼくが送るから、ね、帰りましょう。」
 う、うん……。
 未来って、どれぐらいとおいのだろうか。わたしはまだ十一歳、いくつになったら、おとなになれるのだろうか。あ、でも……、外山先生はどうやって、人間にもどるつもり?
「ねぇ、外山先生は、ほんとうに人間にもどれるの?」
「うん、生きていればね、かならず、未来はやってくるんだ。そしてね、きっと、いいことがあるんだよ。」
 きっと……、なの。
 だったら、わたしは未来を信じようと思った。いつか、きっと、外山先生に会える……。
 帰り道は、外山先生と仲良くならんであるいた。オレンジ色の月がとてもあかるくて、わたしのからだがすこし、かるくなった気がする。

 猫って、お月さまが好きなのかな。

                  つづく










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