雪解け/ブライアン
 
だろう、とアナウンサーは言った。
 朝方、良く晴れた日だった。息を吐くと水蒸気が凍り、太陽に反射してきらきらと輝いた。国道一一三号線には車の長い列が出来ていた。雪の塊が車を侵食している。陽射しが、世界中を輝かしていた。雪かきをするため起きた住人が、国道一一三号線を眺める。ずいぶんと長い列が出来だな、と言った。朝のローカルのニュースによると、列は一〇〇キロを越したらしい。車内の一酸化炭素中毒で亡くなった人が二人いた。運転手が不在となった車が、路肩に打ち捨てられたまま、車はわずかに動き始めていた。
 正午頃、車の渋滞は解消された。国道一一三号線を分断するものはなくなった。雪解けとともに、車のラジオ
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