径と鏡/
木立 悟
こぼしたこがね
石の径になる
曇のなかから渦の柱が
冬へ疑いの目を向ける
降るものこそは降らすもの
降らすものこそ降り来るもの
抄えぬちから
また ちから
眠りのかたちにつもりくずれ
灯と原のあいだをつなぐ
白い径のようにまたたいている
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