防波堤の軍国論/小川 葉
も稀有な立ち位置の、変な国なのである。
そうして、たとえ変だとしても、そこだけは、間違えてはならないと思う。私は海へ行き、防波堤を見ながら、この防波堤は、この国は、どのようにあるべきなのか考える。
実際の防波堤にも、資源はない。しかしそれは、ただのコンクリートの塊であるわけではなく、魚は獲れるし、土も悪くなく、作物もよく育つ。
そのような場所で、私たちは暮らしてきたし、これからも暮らしていく。
それが今や、世界平和の防波堤なのである。
今あらためて、世界地図を見て、実感していただきたい。
その立ち位置の、重要さと、役割の責任を。
戻る 編 削 Point(4)