狭間をみつめ、いつまでも/
石田とわ
死にたいと
ほんとうは生きたいがために
ひしひしと迫る死期に怯え
死にたいと
そればかりを
口にするあなたを
だれが嗤うことができようか
立派な死に際、
そんなものがいったい
なんの役にたつというのだ
生と死の狭間で
足掻いて足掻いて
もがき続け
弱さをわたしにだけさらけ出す
そんなあなたが
くるおしいのです
あなたの生きたいと願う気持ちも
死にたいと思う弱さも
すべてを
ともにみつめていきます
いつまでも
戻る
編
削
Point
(5)