終わりのうた/葉月えりこ
 
白く煙る息を吐き出し 
巡る季節の意味を問う

もうすぐ聖なる夜が 
みんなを遠くに連れて行ってしまう

冷えた指先が求めるのは
愛を描く古びた絵筆

色のない四季に見つけた唯一の真実は
残酷な寓話の最期の瞬間

終わりを告げる鐘が鳴るよ
凍えた風をからませながら

終わりを告げる鐘が鳴るよ
僕はどこにも行けなかった

清冽な音が虚しく響く
僕はただ…
キレイナモノが見たかった
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