幕切れ、予感/すみたに
 
舌だろう

助からない手を握り締める 積み木を倒す霧吹き
の形をした崖の松の枝      横にまかれて、
               散り散りとなり、
伸び続けて虹に交差する濡れ髪の光が流れ
紙一枚にさえぎられる 
淀みは指先でねじを回して    油、乾ききった、
思想の中から 二回転、三回転、軋み続けるだけで

終われない、なにもかも  それでも終わり続ける生
終わり続ける時空    消し去るべきでない
                終わり続ける言葉
覚えていてもいられない       展開する沈黙
引き留めるべきでない    その糸は張られたまま、
いつまでも、 
    そして終わり続けるわたし、一人だけの喝采



戻る   Point(2)