スローライフ(not throw)/村正
ベッドの縁で夜は明けた
琴線は頭蓋骨の中に
そしてそこかしこに
この身が果てなければ
与えられる今日を知る
いまだにそちらを選べない
あきれるような本能からか
誇張された恐怖からか
香ばしい太陽
少し高い食パン
捨てるには惜しい豆
琴線に触れる黒いミル
すべては気まぐれから
「ちゃんと朝も食べなさい」
そういえば母の口癖だった
うたたねと一人の食卓
空き地のバスケットコート
でかいマンションになった
ぼんやりしている
気の抜けた相槌ばかり
興味があるわけで
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