金魚屋古書店のクリスマス/梅昆布茶
小さな歴史や感情やその微細なかけらでできているような気はする
固定されたものなんて無いのは気づいていたさ
僕は破片の集まりでそれが生意気に個体のふりして
人格なんて語ったりするんだ
あきれ返る話だが他に生きようもないので
雪鳥月花に遊ぶのかもしれない
その自由だけは
せめて許してほしいのだが
僕はたぶん意図するしないにかかわらず変わってゆく
そう希望もしているのだが
誰かの拍手も欲しいが
誰かに精一杯拍手できる自分でありたいとおもった
固執するより拡がりを願った
仲間よりも深い人間とあいたかった
素敵なことは
いつも僕のかけらを取り出し教えてくれる人がいること
僕はぼくだけれども照らしてくれる灯りが必要なこと
そんな人がいる限り
生きていたいとも思うのだ
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