子供の哲学/梅昆布茶
 
子供はお菓子でできている
あるいは機関車トーマスとか仮面ライダーとか

おとなは憂鬱でできている
打算と愛がごちゃ混ぜの変な生き物だ

一本の鉛筆の語る世界は広くて遠くて
芯の通ったその単純な世界観はとても凛々しい

僕たちは踏み違え踏み迷い
迷路を壊しながら生きてきた

たとえ遠くてもまわり道の楽しみは大切なのだと思う
それが真実に近いなら

大切な誤解だって人生にはあるさ
たとえ永遠に役にたたなくても自分を生きさせるのに
じゅうぶんならば

子供の哲学はたぶん生命に近い
呼吸することにもちかいのだろう

僕たちはいつも

野原でれんげを摘んで

だれかのために花輪をつくるように
生きていったほうがいいような気がするんだ


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