陽と芥/
ドクダミ五十号
梳る 黒髪は 細き肩 無でるよに
弱き陽の 冬の朝 逆光に 鮮やかし
過ぎし日よ 今も尚 忘れじの 君が影
流れ行く もの全て 掌に 握りたる
砂のよに 音も無く 喪われ 一人泣く
頬伝う 其れさえも 過ぎし日が 拭う
舞え窓辺の 冬の陽の 冷たくも 美しき
過ぎ去りし 輝きの 引き立てる 影に似せ
一人きり 見守るを 哀れむか 我を
塵芥の 舞にさえ 陽は望むか 美しを
風も無く 君も無く 残されと しても
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