アメリカという国の学校という場所/夏美かをる
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパックの中から
何やら取り出して見せ始める娘達
小学三年生と一年生
道草しながらやっと家にたどり着き
ホットチョコレートを飲んで 一息ついたところで
用意していた話を始める
「ねえ、聞いて。
もしも、もしもね、バン、バン、バンって
花火みたいな音がしても
“何が起きてるのかな〜?”なんて思って
音がする方に行ってみては絶対にダメよ。
だってその音は銃の音かもしれないからね
[次のページ]
戻る 編 削 Point(36)