幼馴染/ただのみきや
 
も飽きもせずに毎日遊んだものだ
そりすべりにミニスキー雪だるまに氷柱とり
君が来るのが待ち遠しかった
クリスマスにお正月
あの頃は楽しいことでいっぱいだったから

それが今ではどうだ
天を見上げては雪の労苦に文句を言い
財布を覗いては冬の出費に頭を抱えている
なんともつまらない大人になったものだ

けれども僕が大人になったから
君も大人の魅力で誘うようになった
痛いほどに澄み切った濃紺
星たちの囁きが共鳴する夜に
突風の哀歌と白いベールの舞踏に囲まれて
群れからはぐれた一頭の牡鹿となる白昼に
そっと振り向き 微笑む
ああそれは両天秤の誘惑だ
生と死の境へまで踏み迷わせる

君は全く君のまま
あの頃と変わらない
変わってしまったのは僕だけど
正直勘弁してほしい
君が微笑むと町中が雪に埋もれ
君が舞うと道路は何処も大渋滞

だけどこんな恨みごとを言いながら
幼馴染の君のため書かずにいられない
憎らしいけど
愛の詩を


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