叙々牛/
花形新次
叙々苑でカルビを食べていたら
素敵な言葉が浮かんできた
それは何を隠そう
炭火の詩だ
炭火よ
炭火よ
遠く
遥か遠く
行き倒れて
今にも凍えそうな人も
おまえの遠赤外線の
幅射熱で
外は香ばしく
中はジューシーに
いい感じに焼かれることができれば
きっと思い残すことなく
翌日には心ある人が
きれいな花をたむけてくれたでしょう
無念です
春を待たずして散った
そして焼肉を食わずして
その生涯を閉じた
地下街のフーコーこと
堺の松さん
さよなら
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