やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう/ホロウ・シカエルボク
 


やがてぼくの言葉は誰にも通じなくなるだろう
ぼくだけの洞窟の奥へと入りこんで
そこから何処へも出て行かなくなるだろう


ぼくは生まれた時から、なにもかもに納得していなかった、いのちの命じるままにわぁんだのうわーだのえーんだのと喚いては、くちびるにしっくりくる言葉を探していた、暖かい布にくるまれて、ベビーベッドに寝かされ、天井では妙な音のするガラガラが回り続け、両親や親族以外の得体の知れない生き物が時々ぼくのことを覗きこんでにやにや笑っていた、ぼくは定期的に我慢出来なくなって泣き叫んだ、すると母親は自分の乳房や、面倒な手順を踏んでぬるくした粉ミルクの入った哺乳瓶をぼくの口に突っ込
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