雨の朝/
吉岡ペペロ
秋なしで冬が来た
水が温めば
春の匂いがした
休みの日の朝
まだ青灰色の雨の朝
ぬれた裸木の香のなかを
肺やわらかくさせ歩いていた
抜かずにいかせたかった
ぬるぬる口紅チョコレート
男のざわめきそれだった
手と口と性器で味わおうか
秋なしで冬が来た
水が温めば
春の匂いがした
休みの日の朝
まだ青灰色の雨の朝
ぬれた裸木の香のなかを
肺やわらかくさせ歩いていた
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