銀色/
はるな
夜
すべるような肌のうえで
銀色はしずかに鳴り
あなたの呼吸とおなじ間隔でふるえながら
ありもしない幸福に
触れることさえできる
朝
目を覚ますまえに君は
降りつもった時間を
きれいに拭い去ってしまう
朝日をうつす銀色は
おもっているよりも少し鈍く
生ぬるいような色をしている
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