オマージュ?/Giton
]より)
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まるで、いったん《大地》に対して求愛した者は、二度と決して約束をたがえることなど許されるものではないかのようである。
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(君は云へりき わが待たば
君も必ず来らんと……)
(愛しきされど愚かしき
遥けくなれの死しけるを
亡きと生けるはもろ共に
行き交ふことの許されね
いざはやなれはくらやみに
われは愛にぞ行くべかり)
(ゆふべはまことしかるらん
今宵はしかくあらぬなり)
(とは云へなれは何をもて
ひととわれとをさまたぐる
そのひとまことそのむかし
汝がありしごと愛しきに
しかも汝はいま亡きものを!)
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