幸せのゲーム 二編/るるりら
 
よ」って ゆきんこちゃんは言った

六月にであったときも「そだよ」って ゆきんこちゃんは言った

七月には 出会わなかった。
八月も出会わなかった。


十一月になって しろい雪が はじめてふった日
ゆきんこちゃんは はずかしそうに 見つかりたいような顔をして
わたしの教室の近くまできた

わたしは知っている 
いつも かくれていた ゆきんこのおねえちゃんを
夏の間も ふつうの六年生だったことを
隠れながら 道を歩いていた ゆきんこちゃんのことを
いつも みつけていたけれど しらないフリしてた

ちゃんと 冬が来て
雪が降る日は 「ゆ
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