夜と白 ?/
木立 悟
の
巨きな汚れを窓は聴いた
壁にも家にも黙っていた
守られる子で居たかったから
みんながみんな
夜を閉じる
誰も不吉を
信じない日に
水は水を嫌いながら
水へ水へ手をのばす
滴がどうしようもなく滴となり
贄が贄に置かれるように
蛇でも鼬でもある夜が
白く白く径を埋める
ずっと背を向け
唇を見せない子
水は花になり
花は水になり
蝶を捕らえ じっとしている
雨が夜を通り過ぎるまで
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