ソネットは忘れた/M?lodie
胸が張り裂けそうだなんて陳腐な台詞でも足りないくらいに
目も合わせられずかといって逸らすこともできず
瞼もしくは震える下睫毛をぼんやりと
見つめ返しながらぼくは次の瞬間を待ってる
纏わりつくようなぼた雪がぼくなら
吹けばさらりと舞う粉雪がきみ
きみはさみしがりや
ぼくはかなしがりや
きっと向かう先が違うのでしょう
明日はきっと来ないと信じる方が幸福だったあの頃
お互いに言いたいことは膨大だったけれど
冷え性の二人は暖めあうことも出来ない
白に閉じ込められた静寂を塗りつぶすように
ぼくはきみの青さに触って歌をただねだった
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