窓辺のシクラメン。/元親 ミッド
 


心地いい

唄だった。





そこには

今はあなたのかわりに

鉢植えのシクラメンが咲いています。





それは、いつだったか

あなたが買ってきたもの。

花屋の隅で売れ残ってた

ちょっと元気のなかったシクラメンを

"なんとなくかわいそうだったから"と

買ってきたあなた。

名前をつけて

毎日ながめて

本やネットで育て方調べて

随分と元気になったシクラメン。

あなたのいなくなった窓辺で

寂しそうにうつむきながらも

美しく咲い
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