ヨゾラ/うめぼし
書物を読んだ
それはそれは ぼくの言葉では
この拙い言語の引き出しが悔やまれるくらい
静かで激しく吸い込まれる並ぶ言葉であった
ページをタタンデ
改札から向かう家路
毎夜 左上に月が見えるんだ
その月に出逢う度
黄色く凛と佇む
摩天楼に輝く下弦の月
その水平右手に並ぶ
刻まれたオリオンの星
日本の天才を聴きながら
先まで脳に吹き込まれたページを思い出す
そんな日々も悪くないよ
メメント
と 呟いたら
破けたストッキングの少女からメッセージが届く
今夜も不思議な夜だ
と 呟きながら
意味の無い言葉を綴る
今夜ももうすぐ終わる
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