まなざしにも自由の刑の宣告 (幻肢の砦たち)/乾 加津也
森の湖畔?)
生きるとは感じること
感じるとは相対(あいたい) 耳を澄まし 動することですわと
己を囲い
恍惚を堰きとめる樹幹
アプリオリ
あなたは自己に出会ったの それは
乾いた命題のはず
+ + +
ただ
ときの流れにむかっては消える
まどたちの約束は まどびとの瞳に
声よりも尊い
そのあふれる招きのなかで
(ひとに)啓かれないまどは
季節のように熟れるか
軋んで黒い壁になるのですわと
命の椅子の
上
から
(ジャン・ポール・サルトルに触発)
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