タバコを一本/凪 ちひろ
 
が家の茶色いうさぎを見て
「かわいいなぁ。いくらや?」
と言うようになった


どだい 常識やら人の思惑やらといったものは千変万化
その通りに生きようなどとは無謀な試みだ


タバコも吸いたければ吸えばいい
副流煙に気を付けて

ただしやりたいことがあるのなら
死なない程度に吸うことだ


わたしには やりたいことが随分あるし
おそらく祖父や父と同じで
肺はそれほど丈夫ではないので
これからも吸わないでおこうと思うが

しかし 健康を少々ふいにしても
吸いたい時が来れば吸うかもしれない


人間なんて変わるもんだ
己も 他人(ひと)様も

生きたいように生きもせず
損するなんてばからしい
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